精晟会渋谷 初めての稽古。
体験をしていただいていた女性から「ひりきのようせいの“ひりき”は、どんな字を書くのですか?」と質問されました。う、どんな字かと説明できない。
通常、パソコンやスマホではひりきなんて、変換されない。ひりきと音だけ聞くと「非力」を連想するのが普通だ。脱力の方法、みたいな感じでね。教室を主宰するのだから、さっと説明できるようにしておかないとね。冷や汗ものです。
ひりきのようせいは、臂力の養成と書く。だけどこの「臂」の字を構成している要素はなんだろう。辞書によると部首は肉・肉月。肉? 音読みではヒ、訓読みではウデ・ヒジだそうです。意味は手首から肘までとか、肘とか前腕とか、、そのあたりみたいです。
肘の力を養成するというと奥深いものがあるけれども、腕の力と考えてしまうと、かなり違う。私は「前腕を通して、発する力。その出し方や及ぼし方を学ぶ方法です」と説明した。
臂力の養成という言葉を使ったのは、立つところから構え。構えたところから、動き方のひとつとして説明した。
真っ直ぐ立つ。細かいところは省略して頭、胸、腰の重い固まりが、鉛直にならぶと中心軸ができて最小限度の筋力で立てる。前脚を進め、構える。剣を青眼に構えたときのように腕を出して、徒手でも構える。軸は少し前傾し、腕と作った三角形で前方に重みの流れができる。これが中心力。
臂力の養成は、相対だと、この中心力で受けに持たれた腕を、前に進みながら斜め下に動かし、剣を振り上げるように丸く振り上げる。臂力の養成は、重心移動や崩しやぶつからない力や錯覚や足裏からのつながり、いろんなことを学べます。はあ、理屈っぽい(笑)
そんな説明をしているタイミングで聞かれたので、ちょっとうろたえた。
もっと簡単に説明できなきゃダメだ。
でもこの女性は、体験後、即入会していただけた。
入会手続き完了までだと、この方が記念すべき入会第一号。良かった。
入会、ありがとうございます!